揺れる評価に振り回されない自分へ|ユング心理学と東洋思想が教える“内なるバランス”の力


SNSも職場も…なぜ他人の評価に振り回されがちなのか?


「またSNSの通知が気になって、ついアプリを開いてしまう――」
そんな自分に、胸がきゅっと締め付けられるような瞬間はありませんか?
コアデザインアトリエにご相談に来られる方も、「周りの目や評価に振り回されて、本当にやりたいことが分からなくなる」と感じている方がとても多いです。
実は“他人の評価”に敏感になってしまうのは、人間の本能ともいえるごく自然な反応。
ここでは、そのメカニズムをやさしく紐解きながら、「あなたらしく心を整えるためのヒント」をお伝えします。
「安心して生きたい」本能が、評価への不安を生む
私たちの祖先が生きていた時代、「集団から受け入れられない=命の危険」という、とても切実な現実がありました。
この名残りで、今も“嫌われたくない”“仲間外れにされるのが怖い”という気持ちは、誰の心にも自然に根付いています。
承認欲求と“心の不安スパイラル”
- SNSの「いいね!」や職場での「助かったよ」の一言は、脳が“うれしい”と感じるご褒美をくれます。そのため、無意識に「もっと認められたい」と思ってしまうものです。
- でも、反応が少なかったり、誰にも届いていないと感じたとき……「自分に価値がないのかも」という不安が押し寄せて、また評価を求めてしまう――そんな“心の悪循環”にハマってしまう方も多いはず。
実際の“振り回される”シーンを見てみましょう
- SNSの場合:頑張って投稿したのに反応が薄いと、「自分なんて…」と落ち込む。そのたびに、スマホを見るたび胸がドキドキしてしまう。
- 職場の場合:会議でアイデアを否定された日、「また指摘されたらどうしよう」と不安で、発言を控えてしまう。
- 家族の場合:大切な人に「その言い方はひどい」と言われて、尊重されない寂しさや孤独を感じてしまう。
私自身も、過去にSNS集客に挑戦した時、反応がなくて落ち込んだり、アプリを開くのが怖くなってしまったことがあります。胸の奥が締め付けられるような不安に押しつぶされそうになり、しばらく投稿から遠ざかった時期もありました。このような「承認を求めるあまり、身動きが取れなくなる」経験は、決して特別なことではありません。
でも大丈夫。 こうした「揺れる心」は、実は“新しい自分に出会うサイン”でもあります。
次の章では、ユング心理学や東洋思想の知恵をもとに、「他人の評価に振り回されず、自分らしく生きる力」を育てる方法を一緒に探っていきましょう。
ユングが説く“対極性”とは?賞賛も批判も自分の一部である理由


前の章で、“他人の評価に揺れる自分”について振り返りました。
ここでは、ユング心理学の「対極性(両極性)」という考え方をもとに、「賞賛も批判も、実はどちらも自分の一部だった」 そんなふうに自分をやさしく見つめ直すヒントをお伝えします。
対極性の法則って、どういうこと?
ユングは、「人の心は“光と影”がセットで存在している」と言いました。
- うまくいっている自分もいれば、うまくいかずに落ち込む自分もいる。
- 前向きな自分も、時にネガティブに考え込む自分もいる。
まるでコインの裏表みたいに、どちらか一方だけを強くしようとすると、もう一方も大きくなっていく。これは東洋思想の「陰陽」とも共通する、人生の自然なバランスなんです。
「どちらかをなくしたい」と思うほど、逆側が気になってしまう――
だから、光も影も、まるごとの自分だと受け入れることが、心の安定に繋がります。
「影(シャドウ)」の統合――自分と和解するプロセス
ユングが大事にしたのは、“影(シャドウ)”と呼ばれる、自分が目をそらしたい一面との付き合い方。 例えば、
- 批判や否定に敏感になってしまう自分
- 「自分には無理かも」と自己否定してしまう自分
こうした“影”を「なかったこと」にしようとせず、「これも自分だ」とそっと認めてあげることが大切です。
実際のステップはシンプルです:
- 認める:たとえば、「批判されて落ち込んだな」と感じた自分に気づき、「それも今の自分だな」とそっと受け止めてみる。
- 観察する:どんな言葉や場面で心が反応したか、少し客観的にメモしてみる。
- 受け入れる:「自分は褒められて嬉しい一方で、否定的な声に弱い部分もある」と、まるごとOKを出す。
こうやって“影”も認めることで、賞賛も批判も「自分を成長させてくれる鏡」になっていきます。
少しずつ、他人の評価で大きく心が揺れなくなり、自分の軸で行動できる力が育っていきます。
コアデザインアトリエでも、この“光と影”を受け入れるプロセスをとても大事にしています。
どちらの自分も大切にすることで、もっと自然体で前に進めるようになります。
アドラー×フランクル×東洋思想で学ぶ「心のバランス術」


「仕事でのクレーム対応に追われる自分。家庭では別の顔を演じ…心が休まらない」 そんな時、アドラー心理学もフランクルも東洋思想も、共通して教えてくれるのは――
「自分がコントロールできる部分」を知り、心の“軸”をつくること。
アドラー心理学:課題の分離で“あなたらしさ”を守る小さな習慣
誰かの言葉や反応が気になって、一日中モヤモヤしたり、行動が止まってしまうことはありませんか?
でも実は、その「モヤモヤのほとんど」は、自分の“本当の課題”ではなく、相手の心の中にあるものかもしれません。
【日常でできる“課題の分離”ワーク】
1. 気になる言葉や出来事を書き出してみる
たとえば、 「上司に提案を否定された」 「SNSで厳しいコメントをもらって、朝からずっと引きずっている」 そんな出来事をノートやスマホに“ぽつり”とメモしてみてください。
2. 「自分の課題」「他人の課題」に分けてみる
メモに2つの欄を作ります。
- 自分の課題(自分の努力や工夫で変えられること)例:資料の準備方法、話し方、投稿の内容や見せ方
- 他人の課題(相手の価値観や気分、期待など、自分には変えられないこと)例:上司の好みや経験、フォロワーの反応、家族の不安
3. 手放す練習をしてみる
「他人の課題」に分類されたことは、“一度深呼吸して、そのページを閉じる”つもりで手放してみましょう。
大切なのは、「自分の課題」だけに意識とエネルギーを注ぐこと。 たとえば、「次の提案では、伝え方を少し工夫してみよう」と具体的な一歩を決めてみてください。
4. 小さな振り返りを習慣に
夜寝る前や週末、静かな時間に「今日は自分の課題に集中できたかな?」とそっと振り返ってみましょう。
完璧を目指す必要はありません。昨日より少しでも“他人の課題を手放せた”自分をほめてあげてください。
クライアントさんのエピソード
「上司の評価が厳しかったとき、最初は落ち込みましたが、『これは上司自身の期待値の問題だな』と一歩引いて考えたら、自分のペースを取り戻せました。」
こんなふうに、“課題の分離”を続けていくと、他人の言葉や態度に振り回されにくくなり、自分が本当に大事にしたいことにエネルギーを使えるようになっていきます。
あなたも今日から、小さなメモ習慣をはじめてみませんか?
フランクルの意味への意志:逆境を“物語”に変える
どんなにつらい出来事でも、「これは何のために起きたのだろう?」と意味づけを変えることで、人生の物語は必ず前向きな一歩を刻むことができます。
――これがフランクルのメッセージです。
【実践ステップ】
1. まずは“引っかかった出来事”を選ぶ
最近「なんだか心がざわついた」「どうしても忘れられない」と感じた出来事を思い出してみましょう。(たとえば…SNSで思わぬ批判コメントをもらった、会議で自分の意見が受け入れられなかった、など)
2. 自分に問いかけてみる
ノートやスマホのメモアプリを使いながら、そっと自分に聞いてみてください。
「この経験は、私にどんなメッセージを届けているだろう?」
最初はうまく答えが出なくても大丈夫。 ふと思い浮かぶ気持ちや、心のつぶやきを、ひとことでも書き出してみてください。
例:「もっとうまく伝える方法を考えるチャンスかもしれない」「他の人の意見を受け入れる余裕が自分に必要だったのかも」
3. 短い言葉にまとめる
その経験から自分なりに気づいたことを、「自分へのメッセージ」として短くまとめてみましょう。
例:「批判も成長の一部」「違いがあるからこそ学べる」
4. 週末にそっと振り返る
毎週末や落ち着いた時間に、そのメモを読み返してみてください。
「あのときはつらかったけど、今はこう受け止められるようになったな」と感じたら、その変化も書き加えてOKです。
こうして積み重ねていくことで、“ただつらかった出来事”が、あなたにしかない「成長の物語」へと変わっていきます。
クライアントさんのエピソード:
「SNSで厳しいコメントをもらったとき、『何が足りなかったんだろう』と考えるようになりました。それ以来、投稿前には“誰に何を伝えたいのか”を意識するようになり、少しずつ反応も温かくなってきたんです。」
つらい出来事こそ、あとで振り返れば“あなたの人生を深める一章”になります。 意味づけの視点を持つことで、どんな経験も前向きなストーリーに書き換えていけます。
東洋思想:陰陽バランスで“心の波”を整える
どんな気持ちにも“反対側”がある――
この陰陽の考え方は、心の揺れを受け入れ、毎日を穏やかにする大きなヒントになります。
“がんばる自分”と“休みたい自分”、“前向きな気持ち”と“ため息”… どちらも大切なあなたの一部。 無理やり“前向き”だけにならなくていいんです。
実践ステップ
1. 呼吸ワークで心の陰陽を切り替える
まずは今いる場所で背筋をスッと伸ばしてみましょう。 ゆっくりと鼻から息を吸い、「安心」や「光」のイメージを胸いっぱいに。
次に口から細く長く息を吐きながら、「不安」や「焦り」が体からふわっと出ていくのを感じてください。 1セット5呼吸、これを3回。
「吐く」ときに“手放す”意識を持つことで、自然と心が軽くなります。
2. “動”と“静”を意識して切り替える
仕事や家事でがんばったら、5分だけ目を閉じて呼吸したり、お茶をゆっくり飲んだりする「静」の時間も忘れずに。
動いたあとは必ず“静かな時間”をセットにしてみてください。
このリズムが心と身体にやさしいエネルギーを生み出してくれます。
3. 自然の中で五感を開く――“自分を取り戻す”朝のひととき
朝、ほんの数分でも外に出て、空や木々、風の音を感じてみましょう。
- 木漏れ日の明るさと影のコントラスト
- 鳥のさえずりや風の音
- 頬にあたる空気や足裏の地面の感覚…そんな“今ここ”の感覚が、心のモヤモヤや焦りを静かに鎮めてくれます。
クライアントさんのエピソード:
「朝の散歩中、冷たい空気を深呼吸したら、それまで感じていた焦りがスッと消えて、“今日も大丈夫”という静かな自信が湧いてきました。」
このように陰陽バランスの習慣を取り入れることで、 「取り込むもの」と「手放すもの」を意識的に選べるようになります。 心の揺れを“ダメなサイン”ではなく“リズムの一部”として受け止め、日々をもっと自然体で過ごせるようになります。
コアデザインアトリエでは、
- 他人の評価との“ちょうどいい距離感”をつかむコーチング(アドラー式)
- 経験や感情を“自分の成長ストーリー”に変えるワーク(フランクル式)
- 東洋的な呼吸法や陰陽バランスを整える習慣づくり
…こうした総合的な“心のバランス術”を、あなたのペースに合わせて一緒に磨いていきます。
誰かの評価や出来事に揺れやすい今こそ、“自分にやさしい習慣”を始めてみませんか?
これら三者の“心のバランス術”を組み合わせることで、
- 他人の評価との境界線を明確化し(アドラー)
- すべての経験を自分の物語に変え(フランクル)
- 日々の陰陽を整えて“内なる平静”を保つ(東洋思想)
…といった総合的な「自己コントロール力」が養われます。
プラスもマイナスも“バランスの法則”|評価は表裏一体で現れる


なぜ「評価」はプラスもマイナスも必ず現れるのか?
「評価」というのは、“うれしいこと”と“つらいこと”が必ずセットで訪れるものです。
ユング心理学では、心の中にはプラスとマイナス、光と影のように、どちらか片方だけでなく、いつも両方が同時に存在している。
――そんな『対極性の法則』が働いていると考えます。
たとえば、あなたが新しい挑戦を始めて「すごいね!」と褒めてくれる人がいたとしても、その一方で「それって本当に必要なの?」と懐疑的な声が届くこともあるでしょう。
どちらも、あなたという“今”を映し出す鏡。
片方(賞賛)だけを強く求めるほど、もう一方(批判)も自然と現れる。
そんなバランスの力学が、私たちの心の奥で静かに働いているのです。
東洋思想の陰陽バランス――“両極”が揃って調和する
東洋思想でも、「陰陽バランス」という言葉で、同じようなことが語られています。
「陽(光・称賛)」だけ、「陰(影・批判)」だけが単独で存在することはなく、必ず両方が一緒に現れるのがこの世界の法則。
たとえば、「今日は人から良い評価をもらえた!」と嬉しい気分になったその後に、なぜか批判や違和感のある意見も同時に飛び込んできた――
それは、「自分がちゃんと前に進んでいる証拠」であり、両方を受け止めてこそ、あなたの“真ん中”が育っていきます。
陰陽の真髄は、「どちらか一方だけを手に入れようとせず、両方を受け止めて自分の軸を持つこと」。揺れる評価の波をただ“バランスのサイン”として見守ることができると、心はとても穏やかになります。
“バランスの法則”を実感するエピソード
私もブログやSNSで発信を続けていると、こんなことがよく起こります。 ある記事を公開したとき、応援コメントが嬉しくて舞い上がった直後、「こんな意見もあるんですね」と冷静な指摘が届きました。
最初は「また批判か……」と落ち込んでしまったのですが、少し立ち止まって考え直してみたのです。
「応援も指摘も、どちらも自分の発信に“ちゃんと目を向けてくれている”証拠なんだ」と。
両方の意見が揃っているときこそ、世の中に届いている証し。
そんなふうに受け止めることができた瞬間、心のざわめきがふっと静まり、「どちらの評価も自分にとって大切なもの」と思えるようになりました。
両極を受け止める“心のワーク”
ここで、誰でもできる「バランスの法則」を体感するミニワークをご紹介します。
- 評価を書き出す: この1週間で自分が受け取った「褒め言葉」も「批判」も、紙に一度ぜんぶ書き出してみましょう。
- “違う角度の鏡”と捉える: それぞれの言葉の隣に、「これはどんな自分を映しているだろう?」と一度問いかけてみてください。
- 両方に「ありがとう」と書く: どちらの評価にも、そっと「ありがとう」と書き添えます。
こうすることで、「どちらも同じ自分への“エネルギー”であり、片方だけの人間なんていない」という“バランス”の真実を感じやすくなります。
両極を受け入れることで、揺れる評価に必要以上に翻弄されなくなる――これが、“内なるバランス”の力です。
ひとりで悩まないで―“心のバランス”を支える相談&ワークショップ


どんなに前向きに見える人でも、心が揺れる瞬間や、“自分だけが立ち止まっているのかも…”と感じることは必ずあります。
コアデザインアトリエにも、こうした“心のバランス”の揺れを抱えてご相談に来られる方が少なくありません。
「これって自分だけの悩み?」「話してもいいのかな…」
――そう迷う気持ち、どうぞ安心してください。
一人で抱え込まないで。誰かと分かち合うことで心はラクになります
コアデザインアトリエでは、心理学や東洋思想の知見をもとに、あなたらしい“心の整え方”を一緒に見つけていきます。完全プライベートな個別相談からオンラインサポートまで、今のあなたにフィットする“安心できる対話の場”を用意しています。
- 無料オンライン相談(Zoom) 「どこから話せばいいか分からない」という方も、リラックスした雰囲気でOKです。
- 個別セッション 「もっと深く自分と向き合いたい」「行動のクセを根本から変えたい」 そんな方にはマンツーマンでじっくりサポートします。
一緒に、“自分らしさ”と“安心できる心”を取り戻しましょう
心の揺れは、決して弱さではありません。
それは、「本当の自分に出会い直すための大切なサイン」です。
コアデザインアトリエは、あなたが“自分の軸”を取り戻し、他人の評価に振り回されないしなやかな心を育てる伴走者でありたいと思っています。
「たった一人で頑張らなくて大丈夫です。 よかったら、あなたの心のこと、ここで一緒に話してみませんか?」
まずは無料のオンライン相談から、お気軽にご参加ください。
あなたが少しずつ心を整えて、“新しい自分”へと進むお手伝いを、心からお待ちしています。